@article{oai:naragakuen.repo.nii.ac.jp:00003348, author = {矢野, 正 and Yano, Tadashi}, issue = {4}, journal = {人間教育, Online Journal of Humanistic Education}, month = {Apr}, note = {本研究の目的は,海辺の臨海学校での大規模長距離遠泳の教育的効果を検証し,教師養成段階プログラムを作成する必要性について検討することにある.その方法としては,1968年発表の『体育学研究』で報告された臨海学校での遠泳指導と,本研究での遠泳指導の在り方及び教育方法について,歴史社会的・教育方法学的に比較することで,可能となるのではないかと考えた.これまでの臨海学校に関する研究についても一定程度を網羅しながら,整理し直してみることも,本論の重要な課題である. また本実践研究は,2019年の7月に実施された錦江湾横断遠泳に関する記録及びそのレポートも併せ持っている.長距離に及ぶ大遠泳の隊列は2列縦隊で構成され,その周りに,1号船から12号船まで,水上バイク2台(かごしまisoライフセービング),連絡船①②③,来賓船,報道船,写真・記録船,荷物船,予備船,救助艇,および本部船が取り囲む形で,児童をはじめとする遠泳団の隊列を形成することが可能となっている. その結果,参加したすべての児童が完泳でき,記念遠泳大会は最高の結果が得られた.このような大規模な長距離遠泳が65回にもわたって続けられているという事実は,日本の特別活動や臨海学校の歴史において非常に稀有な教育実践であると考えられる.何より地域の賛助や協力もあって,児童には鹿児島の「ふるさと意識(愛)」を目的として,かつ安全面に十分配慮しながら実施されており,S小学校の水泳部の今後ますますの発展及び繁栄が期待できる.また,「望ましい集団活動」という教育的な意味においては,半世紀以上も前の実践と比較しても遜色ないほどの目的及び成果が認められており,小学校において「臨海学校」という学校行事は,ほかの何物にも代えがたい大きな教育的効果が得られることが多分に推察される.したがって,それらを安全に指導できる教員養成プログラムの必要性が改めて示唆されたといえる. おわりに,歴史社会学的研究としての総合的考察は,学歴主義の風化,ポストモダン論の変質,大胆な教育改革などの社会の変化などに反するように,教育方法学研究の現代的意義を改めて問うかのように,より有益なものにしている.教育の歴史社会学は,現代社会の変化をふまえてもなお,臨海学校の教育的価値や意義を見出すような新たな問題の立て方を必要としていると考えられる.}, pages = {85--96}, title = {臨海学校の教育効果に関する歴史社会学的研究-S小学校における第65回錦江湾横断遠泳から-}, volume = {3}, year = {2020}, yomi = {ヤノ, タダシ} }